はじめての墓参り

今日は私の父の命日。
天気もよく、遠出日和。母と私、ゴマ子の親子三代女だらけで墓参りにでかけた。
片道1時間半かけて電車を必死こいて乗り継いで、(ベビーカーむずかしい)
たどり着いた山あいの駅ではまだまだ桜が咲いていた。


実家の墓は、山を切り開いてつくられた巨大霊園のなかにある。
山の頂上部分にある入口を入ると、整然と並んだ墓の団地が棚田のように連なって
谷底へと続いている。うちの墓は古いので、一番底のほうのセクション。


妊娠前に来て以来だから、2年ぶりだろうか。
ゴマ子に乳をやりつつ、墓掃除もして、ひさしぶりに墓前に手を合わせた。
ベビーカーのゴマ子は満腹になって居眠りをしている。
父は孫に会いたがっていたから、ゴマ子に会えて喜んでいるだろう。


そういえば4年前のこの日も、天気がいい日だった。
風が強くて、桜が嵐のように舞っていた。
突然の死だったから、今でもまだ信じられない気がするけれど、
現実に、ゴマ子はおじいちゃんを知ることはないのだ。
死ぬってもう会えないってことなんだなあ・・・と当たり前のことを考える。


帰り道、ベビーカーをのんびり押しながらふと、
この無数の墓のひとつひとつに眠る人たちもかつて産まれたばかりの時があり、
私も、この産まれたばかりのゴマ子もいずれこの小さい石の下に眠るんだなあ、と思う。
そうすると、単なる墓石に見えていたものたちが
ものすごいボリュームで迫ってくる気がして、なんとなく胸がつまった。